残業代のルール|働く人の常識『労働法』を学ぶ

雑学

社会人になって企業に就職すると、今までしっかりと学んだことの無い「労働」に関する法律が常識であるかのように出てきますよね。

そんな社会人が知っていないと困ってしまう「労働法」について、勉強をかねてまとめてみました。

今回は、労働者にとって負担でもあり収入源にもなる「残業代」についてです。

いつもより多くがんばったらその分良い給料がもらいたいですよね。

残業代にもルールがあるので、きちんと確認していきましょう。

※本記事は、調査を元に自分なりに就業規則とは何なのかをまとめてみたもので、法律の専門家でもないため誤っていることもあります。
※あくまでもきっかけ程度として、情報の裏取りは各自で行っていただくようお願いいたします。

残業代とは?

残業代というのは、1日の労働時間が就業規則に規定されている労働時間を越えたときに支払われるものです。

就業規則の労働時間は、法律で8時間以内となっているので最大が8時間となりますが、企業によっては7.5時間など様々です。

通常支払われる基本給に、就業した残業時間分が加算され給料として支払われます。

企業では就業規則により労働時間が定められていますが、どんなときでもその通りの時間で仕事が終わるとは限りませんので、トラブルの発生などにより規定された労働時間を越える必要あったときに、規定以上に働いた分を賃金として支払ってもらうことになります。

支払条件

残業代の支払い条件は、就業規則に規定されている労働時間を越えた場合は、その時間あたりの賃金を支払う必要があります。

例えば、9:00~18:00(休憩:1時間)で労働時間が設定されている場合、17時以降の労働は残業となり基本給に追加で働いた時間分の賃金が追加されます。

また、残業は1分でも残業とみなされるため、その分の残業代を支払う義務が企業にはあります。

ポイント

「15分単位で勤怠管理を行うため15分以下の残業時間は切り捨てる」といったことは違法の可能性があります。

割増賃金

残業代には、割増賃金が適応されることがあります。

この割増賃金は、企業が規定していない労働時間に労働したことに対して、通常よりも高い賃金を支払うことです。

割増賃金は労働基準法第37条に規定されています。

第三十七条 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。

労働基準法 第37条

割増賃金の種類には以下のようなものがあります。

割り増し 条件 割増率
時間外労働 1日で8時間を越えた労働分の時間が割り増しされる。 1.25倍
法定休日労働 法定休日に労働した時間に割り増しされる。 1.35倍
深夜労働 22時~5時までの労働時間に割り増しされる。 1.25倍

上記の割増賃金は、それぞれ重複もされるので複数の条件が一致する場合は、より大きな割り増し率となります。

例えば、時間外労働+深夜労働となった場合は、割増率は1.5倍になります。

労働時間や残業代に関する制度

労働時間や残業時間に関する制度はたくさんあり、よく混同されがちですのでここで似たような制度を整理してみましょう。

  • みなし残業(固定残業代制度)
  • 事業場外労働(事業場外みなし労働時間制)
  • 裁量労働制
  • フレックスタイム制度

みなし残業(固定残業代制度)

企業から受け取る給与には「みなし残業」を適応していることがあります。

このみなし残業とは、「毎月必ず残業したとみなす時間」を設定し、その分の給料を毎月固定で支払うというものです。

つまり、みなし労働時間として「30時間」を設定している企業を例にすると、労働者のその月の残業時間が0時間だったとしても30時間分の残業代を支払います

労働者側にとっても、残業時間0でも30時間分が支払われるので、仕事を早く片付けるメリットが生まれます。

更にこの制度では企業側が設定したみなし残業時間を超えた場合、超えた時間分の残業代を別途支払う義務があるため、超えたとしても残業した分の労働時間は全額支払われます。

ポイント

「みなし残業だから、どれだけ残業しても固定の金額しか払わない」は、固定残業制度の内容と異なり違法である可能性があります。

また、支払われる給与は当然のことながら、都道府県毎に決められている最低賃金より高い必要があります。

つまり、みなし残業を含んだ月給で時給換算をしたときに規定されている最低賃金より上になるようにみなし残業で支払われる金額は決められていなければなりません。

ポイント

「基本給\20.0000(みなし残業代45時間含む)」とあった場合、1日8.5時間で月20日の労働時間として、残業代が時給×1.25となることも考慮すると時給は約970円です。働いている県が東京の場合だと、最低賃金が1013円となるので違法の可能性があります。

事業場外労働みなし労働時間制度

基本的に事業場の外で働くような職種は、事業場外労働とされ「事業場外みなし労働時間制」の適応対応対象とすることが可能となります。

例えば、営業職のような事業場外で働く職種では、業務の性質上の理由で直行・直帰が多くなりますので、勤怠管理を行う上司が正確な業務時間の算定が難しい場合などに適応されます。

この条件は、「勤怠管理行う上司が資格に業務時間を把握できない」ということがポイントで、携帯電話による随時指示をしていたり、事業場外での作業後に事業場へ戻ってくる場合や事業場外での労働に勤怠管理を行う側の人間がいた場合などは算定が可能ですので、適応対象外となるケースもあるようです。

裁量労働制

裁量労働制は、「専門業務型」と「企画業務型」が存在します。

専門業務型裁量労働制は、業務の内容が専門性が高く、勤怠管理者ではなく労働者本人に労働時間の裁量を委ねる方が効率的と判断された場合に適応されます。

具体的には以下の19個のに当てはまる業務は専門型業務として裁量労働制の適応が可能です。

No 業務内容
新商品若しくは新技術の研究開発又は人文科学若しくは自然科学に関する研究の業務
情報処理システム(電子計算機を使用して行う情報処理を目的として複数の要素が組み合わされた体系であつてプログラムの設計の基本となるものをいう。(7)において同じ。)の分析又は設計の業務
新聞若しくは出版の事業における記事の取材若しくは編集の業務又は放送法(昭和25年法律第132号)第2条第4号に規定する放送番組若しくは有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律(昭和26年法律第135号)第2条に規定する有線ラジオ放送若しくは有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114号)第2条第1項に規定する有線テレビジョン放送の放送番組(以下「放送番組」と総称する。)の制作のための取材若しくは編集の業務
衣服、室内装飾、工業製品、広告等の新たなデザインの考案の業務
放送番組、映画等の制作の事業におけるプロデューサー又はディレクターの業務
広告、宣伝等における商品等の内容、特長等に係る文章の案の考案の業務(いわゆるコピーライターの業務)
事業運営において情報処理システムを活用するための問題点の把握又はそれを活用するための方法に関する考案若しくは助言の業務(いわゆるシステムコンサルタントの業務)
建築物内における照明器具、家具等の配置に関する考案、表現又は助言の業務(いわゆるインテリアコーディネーターの業務)
ゲーム用ソフトウェアの創作の業務
有価証券市場における相場等の動向又は有価証券の価値等の分析、評価又はこれに基づく投資に関する助言の業務(いわゆる証券アナリストの業務)
金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務
学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学における教授研究の業務(主として研究に従事するものに限る。)
公認会計士の業務
弁護士の業務
建築士(一級建築士、二級建築士及び木造建築士)の業務
不動産鑑定士の業務
弁理士の業務
税理士の業務
中小企業診断士の業務

企画業務型裁量労働制は、企業内で企画立案を行うなどの中核を担う労働者に対して労働時間も自身で主体的に管理することで、技術的または創造的で高度な業務を行うことができるようにと制定されています。

そのため、専門業務型と同様に労働時間の裁量を委ねることが適している判断された場合に適応されます。

ただし、どちらも企業側が好きなように適応できるわけではなく、労使協定の締結や対象の労働者との合意、周知など導入までにいくつもの手続きを行う必要があります。

ポイント

どちらおいても裁量権(本人の構想、決定により業務を行う権利)を持つ労働者に対して適応するものですので、上司の指示を受けて言われた通り作業を行う場合などは裁量労働にあたらないため、違法の可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?

いま自分が働いている企業の労働条件がきちんと法律に則っているか確認したくなったのではないでしょうか?

特にみなし残業制度は求人を見ても、基本給が高く見えるので見栄えの良さから採用している企業はとても多いです。

その企業に入った際に、みなし残業の時間を超えた分が支払われなったときに、知識があるか否かで抵抗できるかが変わってきます。

労働関連の知識は複雑で面倒ですが、大事ですね。。。

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